AIは実際のところ、人間の領域に入り込み仕事を奪ったり、人間に危害を加えたりということはあり得るでしょうか?
実際、「2029年にAIが人間並みの知能を備え、2045年に技術的特異点(シンギュラリティ)が来ると提唱している専門家もおり、この問題は2045年問題とよばれます。
技術的特異点とは、AIなどの技術が発達し人間の知性を超える時点を指し、疲れを知らないAIは昼夜働き、自ら人間より賢い知能を生み出す事が可能になります。現在のニューロコンピュータは神経の働きをシミュレーションし、脳内の神経細胞の働きの一部を再現することが可能となっています。この先20年以内にはコンピュータ内のニューロンの数は人間の脳の数を超えると予想されており、コンピュータが意識を持つ可能性があるのではないかと言われています。
ここで思い出されるのは「2001年宇宙の旅」の「HAL9000コンピュータ」です。1968年の映画ですが、宇宙船を制御する巨大コンピュータが自我を持ち始め乗組員を攻撃するような内容だったと思います。この様な世界が現実に地球上で起きると、多くの人間は機械の前に無力になってしまわないか不安になります。
それではここで、今までにAIがたどってきた道筋をおさらいしてみましょう。
人工知能(AI)という用語が造られたのは1956年のことですが、当時の技術は、コンピュータの高速計算を最大限に生かし、しらみつぶしに事象を検討し結論を得るというものでハード・ソフトの性能に依存していました。
しかし、近年、データ量の増大、アルゴリズムの高度化、コンピュータの性能や記憶装置技術の発展といった広範囲の技術動向により、より人間らしい思考が出来るようになってきてAIという略語はいっそう広く知られるようになりました。
