市電の函館ドック前から
魚見坂をあがって右手
箱館山の麓にあって
あたりを払うほど堂々とした山門が
いきなり目に飛びこんできます。
訪ねたのは二月。
雪があがって、眩しいほどの陽の光のなかで
圧倒的な存在感を見せる本堂をはじめととする
開山、位牌、金比羅堂、鐘楼、水盤舎など
七堂伽藍様式をとっている曹洞宗の寺院です。
この水盤舎がスゴイと感動したのは
普通のそれ、つまり御手洗所とは比較にならない
きちんと寺社の屋根を象り
水口の龍も、御手洗桶を支える足の部分も
力人にも驚かされました。
もともとは亀田に庵を建て
その後現在の地に移ったというのですが
宮大工や彫刻師の冴えた腕の凄さに
ただただ圧倒されてしまいました。
ここは箱館戦争の時
新政府軍、榎本軍の区別なく
負傷者を収容した場所でもあるので
境内に佇むと
自身がその戦を体感しているような気さえする
痛ましいけど厳粛な心地にとらえられました。
メインの観光地巡りがどうしても優先されがちですが
是非、日本人として、日本の歴その一端を担ったお寺として
新しい目で見学に行かれるとことお勧めします。