口コミ
四国八十八箇所霊場の第七十四番札所です。お寺の裏にある山の形が毘沙門天の兜の形に似ていることから「甲山寺」と名が付き、弘法大師様が満濃池修復工事の祈願をされたそうです。境内奥にある毘沙門堂の岩窟には大師様手彫の毘沙門天像が祀られています。また、「うさぎ寺」とも言われて親しまれているようで、境内には可愛らしいうさぎの親子像がありました。全体にこじんまりしたお寺ですが、境内はきれいに清掃されていて風情がありました。
第74番甲山寺 こうやまじ
- 投稿日
四国霊場第七十四番札所
- 投稿日
四国八十八ヶ所巡礼の旅で参拝しました。高松自動車道の“善通寺IC”から車で5分足らずのところに売ります。第七十三番札所の出釈迦寺からだと車で5分もかかりません。この辺りは、数カ寺が車で5分以内のところに固まっているので、一派に巡礼できて得した気分。
周囲は田園地帯でこじんまりとしたお寺さんです。山門をくぐると正面の石段を上ったところに本堂があり、さらに本堂左の石段を上ったところに大師堂、毘沙門堂があります。大師堂へ続く石段の脇に祀られたお地蔵様は子宝に恵まれるご利益があるそうで、子宝を願ってお地蔵様の前掛けを持ち帰り、叶うと新しい前掛けをもって来る慣わしがあるとか。毘沙門堂の岩窟内には毘沙門天が祀られています。
無料の駐車場があります。
出釈迦寺から曼荼羅寺の前を通り、県道48号を東へ向けて進みます。看板が出ているので迷うことはないでしょう。川沿いに建設会社の砂利置き場のような場所があり、行き止まりではないのか?とちょっと不安になりますが、気にせず進むと七十四番甲山寺に到着です。駐車場は広く確保されているので、安心して駐車できます。
弘法大師が曼荼羅寺と善通寺の間に伽羅を建立する霊場を探していた際、この地で毘沙門天の化身とおぼしき老人と遭遇し、毘沙門天を彫り安置しました。後に満濃池の改修工事を成功させ、その時の報酬でここに寺を建立したと言われています。御本尊は、満濃池の工事成功を祈願して彫った薬師如来です。
山門をくぐると中門があり、石段を登った所に本堂、その左に大師堂があります。大師堂のさらに左には、弘法大師が彫ったとされる毘沙門天像が祀られているお堂があります。お堂の奥は洞穴になっており、中に入ることができます。
山が毘沙門天の兜の形に似ていることから甲山寺と名付けられたと言われています。毘沙門天が祀られたお堂の横には山を一周するようなハイキングコースが整備されており、ミニ四国はありませんが、山の周囲にある寺社仏閣をつないでいるようになっています。出釈迦寺の登山が堪えていることもあり、あまりお寺とは関係なかったので、看板で確認するだけにしました。
ベンチで納経の用意をしていたところ、1人の青年が寄ってきて30分くらい話をしました。香川大学の学生さんで、バイク遍路をしているとのことでした。私がヘルメットを持ち歩いているので、同志と思って声を掛けてきたようですが、残念ながら今回は車での参拝。それでも、同年代(と言っても当方三十路手前のおっさんですが…青年にはいくつに見えていたのだろう)に中々会わないから、話をしてみたくて声を掛けてきたそうです。何とコミュ力が高いのでしょう。お互いのバイク遍路あるある的な話や印象に残っている札所のエピソードなどを話し、是非次は別格もどうぞと誘っておきました。青年と話をしなければ後2寺は行けたかもしれませんが、十分結願できるペースで進んでいるので、これも遍路の醍醐味の一つと思ってあれこれ話をしました。
青年が次の札所に行くと言うのでここで別れ、納経を済ませて彼の後を追うように七十五番善通寺へと向かいました。