本郷三丁目交差点から
駒込方面へむかい
東大正門の前あたりにありまず。
一葉の雑記「詞がきの歌」に
かりに桜木のやどといえはばや
忘れがたき昔の家にはいと大いなるその木あり」
とある。
この忘れがたき家というのが
法真寺の現在駐車場になっている場所。
さらに
腰衣の観音さま、濡れ仏にておわします御肩のあたり
膝のあたり、はらはらと花散りこぼれて
前に供えし樒の枝に積もれるもおかしき
と名作「ゆく雲」の中に
法真寺の情景が書かれています。
浄土宗のお寺で本尊は
恵心僧都の作「阿弥陀如来座像」。
先に記した腰衣の観音様は外に安置されてい
これも一葉の名作「たけくらべ」の中に登場する真如は
一葉が5歳から10歳まで住んだこの地で
お寺の若僧と遊んでいたことから
若僧がモデルとも言われています。
一葉ファンならご存じでしょうけど
本郷近辺散策の折には
東大の三四郎池ももちろんですが
この法真寺で一葉の面影を求めるのも
ちょっとした文学青年、文学少女気分を味わうには
外せないポイントといえます。