キャッスルホテルの裏に目立たずに存在しますが、力む事の無い自然体の店です。細かく挽いた更科粉をつなぎ2〜3割で機械打ちにし、細さを求めることなく腰にこだわることなく、当たり前に美味しいざる蕎麦を食べさせてくれます。つなぎと麺の太さによって得られる自然体の腰と、機械打ちならではの抵抗感の無い咽越しは、これこそが「スタンダード」と呼べるものでしょう。
無駄な見当違いな努力を積み重ねる他の蕎麦専門店の店主がこの蕎麦を味わったならば、自分の精進の方向性を見つめなおす良い機会となるでしょう。
汁はやや醤油味の勝つ、派手さの無い「本返し」汁ですが、この地味さもまた店の雰囲気に合ってはいます。いろいろな蕎麦屋を何店か食べ歩いたなら、味の基準を取り戻す為に戻って来たい店です。
でも夏場は節電でクーラーを点けてくれないので行きません。