浅草の名店「一新」で修行を積んだ主人が、満を持して独立した「鮨一新」。大きな体格の主人が基本一人で切り盛りしており、時折応援が入ることもあります。
営業は月曜から金曜の夜のみで、一日に予約を受け付けるのはわずか7人。コスパやサービスの面で他店に比べ劣ることもありますが、それを補って余りある優しい雰囲気と丁寧な仕事ぶりが魅力です。17時から22時まで、30分で帰っても、4時間いても良いという自由なスタイルも特徴的です。
「一新」といえば江戸前寿司が特徴です。江戸前寿司とは、江戸湾内でとれた魚のみを使うというスタイル。だから、マグロやウニといった現代の寿司の定番は基本的にはありません。しかし、最近はお客様の要望に応える形で提供し始めたそうです。
つまみ、酒、鮨のどれをとっても確実な仕事が光ります。一人で切り盛りしているため、若干テンポが遅く感じることもありますが、それもまた愛嬌です。季節によって異なるイカを使うこだわりも見逃せません。主人の平和な顔を見ていると、こちらの心も穏やかになります。
ちなみに、大トロ一貫は3000円。名店「さわ田」が同じビルに入っているのも一つのポイントです。彼の仕事ぶりを見て、心穏やかに美味しい時間を楽しむことができました。
また訪れたいと思います。ごちそうさまでした。