中央区の趣ある通りに佇む「日本橋はる久」で、心温まる和食の時間を過ごしてきました。格子戸を開けると、落ち着いた和の空間と共に、上品な出汁の香りが漂ってきます。
今回は「はる久おまかせ御膳」をいただきました。先付けの胡麻豆腐は、なめらかな食感と上品な味わい。木の芽の香りが春の訪れを感じさせる繊細な一品です。
お造りは、その日一番の鮮魚を丁寧に。真鯛は引き締まった身と程よい歯ごたえ、平目は繊細な味わいが印象的。特製の醤油と薬味が、魚本来の旨味を引き立てています。
焼き物は、のどぐろの西京焼き。しっとりと焼き上げられた身からは、上品な甘みが広がります。添えられた季節の野菜も、一つ一つが丁寧な仕事です。
炊き合わせは、筍と若竹煮。優しい出汁の味わいに、春の香りが溶け込んでいます。山葵を添えて、さっぱりといただけます。
店内には、カウンター越しに職人の丁寧な仕事を眺めるお客様の穏やかな表情が印象的。伝統の技と季節の味覚に触れた、贅沢なひとときでした。また旬の味を楽しみに、必ず訪れたいお店です。